国語六 創造 帰り道 森絵都 作
- 公開日
- 2022/04/22
- 更新日
- 2022/04/22
校長先生より
「晴れと雨」どちらが好き?などと何気ない会話の中、答えを決めきれない律、テンポ良く物事を進めたい周也のやりとりが始まります。
「どっちかなあ。どっちもかな。」という律の返事に「どっちも好きってのは、どっちも好きじゃないのといっしょじゃないの。」との周也の言葉が律の心に突き刺さります。
そんな二人のやりとりの途中に、突然雨が降ります。
一度目の雨は、二人に律の心に突き刺さった異物を取り除くほどの、笑いを誘います。そして律は「ぼく、晴れが好きだけど、たまには、雨も好きだ。」「ほんとに両方、好きなんだ。」と言わせます。1の場面は律の視点から物語が展開します。
二度目の雨は全身びしょ濡れになるほどの、気持ちのわだかまりなど洗い流すほどの大粒の雨。二人は爆発的に笑った後、周也は(たしかに、そうだ。晴れがいいけど、こんな雨なら大かんげい。どっちも好きってこともある。)と律の気持ちを理解する。理解しながらも、言葉にできず、うなずくことで、やっと互いにわかり合えたという物語です。2の場面は周也の視点からの描写です。
今、6年生はこの教材で「視点のちがいに着目して読み、感想をまとめる」学習に取り組んでいます。